2015年6月22日 星期一

[音]臨終


詩:中原中也 曲:友川カズキ

「臨終」

秋空は鈍色にして
黒馬の瞳のひかり
水涸れて落つる百合花
あゝ こころうつろなるかな

神もなくしるべもなくて
窓近く婦の逝きぬ
白き空盲ひてありて
白き風冷たくありぬ

窓際に髪を洗へば
その腕の優しくありぬ
朝の日は澪れてありぬ
水の音したたりてゐぬ

町々はさやぎてありぬ
子等の声もつれてありぬ
しかはあれ この魂はいかにとなるか
うすらぎて 空となるか


「臨終」

死灰色的秋空
黑馬眼瞳的光
百合乾枯掉落
阿 心已空虛嗎

既無神明也沒指引
窗邊婦人辭世
白色的天朦朦朧
白色的風冷颼颼

靠窗洗著頭髮
那優雅的手腕
早晨陽光灑落
水聲滴滴答答

嘈雜的街道
伴隨孩童聲
那這靈魂究竟化成
薄薄地散在空中嗎

2015年6月12日 星期五

[音]桑名の駅


詩:中原中也 曲:友川カズキ

「桑名の駅」

桑名の夜は暗かつた
蛙がコロコロ鳴いてゐた
夜更の駅には駅長が
綺麗な砂利を敷き詰めた
プラットホームに只独り
ランプを持つて立つてゐた

桑名の夜は暗かつた
蛙がコロコロ泣いてゐた
焼蛤貝の桑名とは
此処のことかと思つたから
駅長さんに訊ねたら
さうだと云つて笑つてた

桑名の夜は暗かつた
蛙がコロコロ鳴いてゐた
大雨の、霽つたばかりのその夜は
風もなければ暗かつた


「桑名車站」

黑漆漆的桑名夜晚
青蛙呱啦呱啦鳴叫
深夜車站的站長
在鋪滿美麗碎石的
月台上獨自一人
拿著油煤燈站著

黑漆漆的桑名夜晚
青蛙呱啦呱啦哭泣
燒烤蛤蠣的桑名
就是在這裡嗎
詢問站長先生
是的沒錯笑著回答

黑漆漆的桑名夜晚
青蛙呱啦呱啦鳴叫
大雨過後放晴的夜
連風都沒有的暗夜

2015年6月11日 星期四

[音]異郷の鳥


詞曲:友川カズキ

「異郷の鳥」

その男は
薬品のビンのように
立ち上がり新しい
色をしてみせた

あの光は
ギンヤンマいいやまぼろし
くずおれた松の木を
抱えた敵よ

折り合う
話なぞいっそ語らずに
てんでのさいはてを
一気に呑み干して

君はもう
ゆけばいい握手などせずに
山吹のあの角が
空の分岐点

口笛は
異郷の鳥を呼ぶものよ
出会わないそれらは
いつまでもあざやかだ


「異鄉鳥」

那男人
像隻藥品瓶
直立著
試著發出新色彩

那道光是
銀蜻蜓啊幻影
將頹唐松樹
懷抱的敵人

妥協話語
絕不出口
撐到最後
一口氣飲盡

你已然消逝
省去握手也好
那山吹花的折角
天空的分歧點

口哨聲
在呼叫異鄉鳥
再也遇不到的
永遠鮮活明亮

2015年6月4日 星期四

[音]トドを殺すな


詞曲:友川カズキ

「トドを殺すな」

可哀想なトドと
可哀想な人間に唄います

北海道の空と海の蒼
かき分けるようにいきてゆく動物たち
役に立てば善だってさ
役に立たなきゃ悪だってさ
誰が断を下したんだよ
トドを殺すな トドを殺すな
俺たちみんなトドだぜ
おい撃つなよ おい撃つなよ
おいおい俺を撃つなよ

暇な主婦たちは今日は何頭殺したかと
注意深くテレビを囓ってた
男は自分の身長より高く顔を上げない
子どもの顔はコンクリート色になった
夢は夢のまた夢夢夢・・・・・
トドを殺すな トドを殺すな
俺たちみんなトドだぜ
おい撃つなよ おい撃つなよ
おいおい俺を撃つなよ

そこの人!
俺を撃つなよ


「別殺海獅」

給可憐的海獅
與可憐的人類

將北海道天與海的藍
劃開生存著的動物們
有用即為善
無用即為惡
誰能妄下決斷
別殺海獅 別殺海獅
我們都是海獅
喂別射擊阿 喂別射擊阿
喂喂別射我啊

閒暇主婦們又殺幾頭今天
啃咬電視全神貫注
男人比自己高的從不仰望
孩子的混凝土臉色
夢是夢又是夢夢夢
別殺海獅 別殺海獅
我們都是海獅
喂別射擊阿 喂別射擊阿
喂喂別射我啊

那邊的人
別射我啊

2015年6月3日 星期三

[音]顕信の一擊


詞曲:友川カズキ

「顕信の一擊」

何ゆえもなく男根は刈られ
コンビニの林にバラバラばらまかれる
ヨーイドンでどこまで行けるかなんて
ばかばかしいぞ
立ったまま眠り
寝転がったまま踊ればいい
口笛のようにあっけらかんが何よりグウ
「若さとはこんな寂しい春なのか」

身じろぎもせず火鉢みたくが人間で
言だまはまわりをウロウロと往来
確然として命脈は
灰のように生あたたかい
おばあさんの無知と
おじいさんの無知を
足して2で割ると血しぶきがあがる
「若さとはこんな寂しい春なのか」

夢どきはまた不安に満ちて
瘦せこけたあばらのようだ
君はそうだった まつげを
夜にふるわせて
その全容のウブなる石を
抱きとった
一人である あることのヨイショ
「若さとはこんな寂しい春なのか」


顯信的一擊」

不用問了陰莖齊根斷
超商密林裡四處散佈著
預備備GO極限會到哪
實在是愚蠢至極
不然你來站著睡覺
試著躺平跳舞也行
吹吹口哨蠻不在乎才是絶讚
「青春就是這樣寂寞的春天嗎」*

動彈不得如火缽在人間
言靈在四周徬徨來去
能確定的生命搏動
是剩餘灰燼的溫暖
祖母的無知
祖父的無知
平均後的血液噴湧翻漲
「青春就是這樣寂寞的春天嗎」

入夢時刻又滿是不安
枯瘦猶如條條肋骨
你這樣的眼睫毛
夜裡震顫著
整身童稚
抱著石頭
一個人在自得其樂
「青春就是這樣寂寞的春天嗎」

*語出住宅顕信