2024年1月11日 星期四

[音]冬の長門峡


詩:中原中也 曲:友川カズキ
原譯:李誠明

「冬の長門峡」

長門峡に 水は流れてありにけり
寒い寒い日なりき
われは料亭ありぬ
酒酌みてありぬ

われのほか別に
客とてもなかりけり
水は恰も魂あるものの如く
流れ流れてありにけり

やがてもミカンの如き夕陽
欄干にこぼれたり
ああそのような時もありき
寒い寒い日なりき


「冬日長門峽」

長門峽 流水潺潺
寒冷 寒冷不已
獨坐料亭
舉酒自飲

除我以外
再無訪客
那水恰似靈魂
潺潺流淌

蜜柑般的夕陽
緩緩從欄杆零落
啊 曾有這般日子
這般寒冷 寒冷不已

2024年1月2日 星期二

[音]三鬼の喉笛(2018)


原句:西東三鬼 曲:友川カズキ

「三鬼の喉笛」

黒人の 掌の桃色に クリスマス
ひよどりの ヤクザ健やか 朝日の樹
恋猫と 語る女は 憎むべし
爺婆の 裸の胸に こぼれるパン

梅雨はげし ムカデ殺せし 女と寝る
黒髪に 戻る染め髪 ひな祭
満月で きちがいどもは 眠らない
たんぽぽ然 三鬼の喉笛 見せたろか

手品師の 指いきいきと 地下の街
夏の死を 十秒ばかり 痛みけり
おそるべき 君等の乳房 夏来たる
水枕 ガバリと寒い 海がある

梅をかむ 少年の耳 透きとおる
ほくろ美し 青大将は ためらわず
不眠症 魚は遠い 海にいる
母の背に 貼り付きて 剥がせぬ夕焼け

別に手ぶらで来た訳じゃないんだ

縁の下に逃げ込んだ君に
ナマのモミのついた米をばらまいて
キャベツを丸ごと投げ込んだ
「楽しい」と君は言った
「楽しい」と君は言った
今にも声をあげそうな
曇天の冬の空に
白い羽が広がった

ジャグラーの森の中には
巨大なお化け屋敷がある
不意に足を踏み入れると
すぐさま首根っこをつかまれ
生活ごと喰いちぎられるぞ
「楽しい」と君は言った

気温50度の公園で
少年がリフティングをしているその横を
バテた鳩が5羽も6羽もあるいている
サビた過去の巻き尺のように
カクカクとしておぼつかない
彼らも私も今
沸々とした鉄のナベの中に居る

手ぶらで来た訳じゃないんだ

今にも消え入りそうな概要は
首を突っ込んだという主体で
すべからく蒼ざめている

穴のあいた手の甲のからは
親戚親族を名乗る者たちが
樹液のように
ポタポタとしたたり落ちる

愛しい時間に抱きついている私を
すり抜けてゆくモノがありました
加速された人生でした


「三鬼嗓門」

黑人的 桃色掌心 聖誕快樂
鵯鵊的 蓬勃黑幫 晨間之樹
與發春貓 對話女人 憎恨有理
祖父母的 裸露胸膛 漾著麵包

激烈梅雨 撲殺蜈蚣 與女人睡
變黑髮 染回至 雛祭典
滿月下 瘋子們 不睡覺
如蒲公英 三鬼嗓門 能出現嗎

變戲法的 活跳手指 地下街道
夏日已死 僅約十秒 深感歉意*
實在驚人 乳房四露 夏日駕到
水枕上 溫度計與 冰寒海洋

咬著梅 少年的耳 透明清澈
美麗黑痣 青色錦蛇 毫不猶豫
患失眠的 魚兒群們 遙遠海底
母親背上 剝不掉夕陽 沾黏著*

並不是兩手空空來的

對著躲進廊下的你
撒著脫穀的糙米
丟擲揉成丸狀的高麗菜
「真是開心」你說著
「真是開心」你說著
至今這聲依舊高亢
冬天的陰霾天空
白色羽毛遍布

戲法般的森林裡
有間巨大的鬼屋
突然間雙腳已經踏入
倏地脖子被揪住
生活被咬到碎屍萬段
「真是開心」你說著

攝氏五十度的公園裡
少年練習著腳背挑球
旁邊有五六隻昏倦的鴿子
猶如鏽蝕的老捲尺
喀喀喀喀可疑十足
他們跟我如今
處在沸騰的鐵鍋裡

才不會兩手空空來哩

眼見漸次消失的概要
埋頭釐出的主體
自是慘白貧弱

破了個洞的手背外殼
附上名的親戚親族們
猶如樹液
趴噠趴噠滴落

將惹人愛憐的時間緊抱的我
直擠將過去的力量持續著
不斷加速著的人生


*波田野紘一郎
*間村俊一