[音]透谷をきく
詞曲:友川カズキ
「透谷をきく」
ギザギザの危うい空の下
鬼のように美しい女とすれちがった
唄のそばには誰一人として居なかった
大兄透谷一輪散った日だ
木莓の実は愁いの玉なるや
「みじめなものだった自分の半生は何であったのか」
予期せぬ悲運であるならば
もっとも寂しいユメならん門太郎
ここだぞと才気はただならぬ気配である
もはや破れかぶれの一点突破である
「人生建て直すには北へ行くことだ」
大兄透谷一声聞いた日だ
ギザギザのギザギザの空の下
見まごうことなき苛烈なる主張の穴
唄のそばにはみどり子英遊ぶ
大兄透谷一輪散った日だ
「聆聽透谷」*
危機四伏的鋸齒狀天空下
與鬼魅般的美女擦身而過
吟唱時身旁空無一人
大哥透谷凋零散落之日
樹莓果實已為悲慘圓玉
「除了悽慘自己的大半輩子還剩啥」
預期外的既悲且痛的命運
超越夢境最寂寞的門太郎
這才氣絕非等閒之輩
早已自棄之處竟殺出血路
「要重建人生就朝北方直行」
大哥透谷這一聲直貫之日
鋸齒霍霍鋸齒霍霍天空下
絕不會把這激烈主張錯看
吟唱時身旁女兒小英在遊玩
大哥透谷凋零散落之日
*詩人北村透谷