2024年5月12日 星期日

[音]一つのメルヘン


詩:中原中也 曲:友川カズキ

「一つのメルヘン」

秋の夜は はるかの彼方に
小石ばかりの 河原があって
それに陽は さらさらと
さらさらと射しているのでありました

陽といつても まるで硅石か何かのようで
非常な個体の粉末のようで
さればこそ さらさらとさらさらと
かすかな音を立ててもいるのでした

さて小石の上に 今しも一つの蝶がとまり
淡い それでいてくっきりとした
影を落としているのでした

やがてその蝶がみえなくなると
いつのまにか 今迄流れても
いなかった川床に
水はさらさらとさらさらと
水はさらさらとさらさらと
流れているのでありました


「一則童話」

秋日夜晚 遙遠彼方
有個佈滿石礫的河岸
陽光嘩啦嘩啦
嘩啦嘩啦地灑落

雖是陽光但像硅石
非常態的顆粒分明的粉末
怪不得有嘩啦嘩啦嘩啦嘩啦
幽幽微微的聲響

小石頭上 駐留的一隻蝴蝶
淡淡的 卻又清晰地
落下陰影

不久後蝴蝶消失
是何時呢 不曾間斷
如今乾枯的河床
水嘩啦嘩啦嘩啦嘩啦
水嘩啦嘩啦嘩啦嘩啦
流淌著